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[wine.git] / documentation / README.ja
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1 1. はじめに
3 Wineは(DOS、Windows 3.x、Win32 や Win64 実行可能ファイルを含む)Microsoft
4 WindowsプログラムをUnix上で実行できるようにするプログラムです。
5 Microsoft Windowsバイナリを読み込んで実行するプログラムローダと、
6 UnixやX11同等物を使ってWindows APIの呼び出しを実装する(Winelibと呼ばれる)
7 ライブラリから成ります。ライブラリはWindowsのコードをネイティブな
8 Unix実行可能ファイルに移植するのにも使えます。
10 Wineはフリーソフトウェアで、GNU LGPLのもとでリリースされています。
11 詳細についてはLICENSEというファイルを参照してください。
14 2. クイックスタート
16 Wineソースのトップレベルディレクトリ(このファイル[訳注:README.jaではなく
17 READMEというファイル]を含むディレクトリ)から、以下を実行してください:
19 ./configure
20 make
22 "wine program"のようにプログラムを実行してください。更なる情報や
23 問題解決については、このファイルの残りの部分、Wineのmanページや、
24 特にhttps://www.winehq.orgで見つかる豊富な情報を読んでください。
27 3. 要件
29 Wineをコンパイルし実行するには、以下のうち一つを持っていなければなりません:
31   Linux バージョン2.0.36以上
32   FreeBSD 8.0以降
33   Solaris x86 9以降
34   NetBSD-current
35   Mac OS X 10.5以降
37 動作するためにWineにはカーネルレベルのスレッドのサポートが必要なので、
38 以上で触れたオペレーティングシステムだけがサポートされます。
39 カーネルスレッドをサポートする他のオペレーティングシステムは
40 将来サポートされるかもしれません。
42 FreeBSD情報:
43   Wineは一般的にFreeBSD 8.0より前のバージョン上で正しく動作しないでしょう。
44   詳細については https://wiki.freebsd.org/Wine を参照してください。
46 Solaris情報:
47   GNUツールチェーン(gcc、gasなど)でWineをビルドする必要がある可能性が
48   最も高いでしょう。警告 : gccがgasを使うことが、gasをインストールすることに
49   よって保証されるわけでは*ありません*。gasのインストール後にgccを
50   再コンパイルするか、cc、asやldをgnuツールにシンボリックリンクすることが
51   必要だと言われています。
53 NetBSD情報:
54   USER_LDT、SYSVSHM、SYSVSEMやSYSVMSGオプションがカーネルで有効になっている
55   かどうかを確認してください。
57 Mac OS X情報:
58   x86上で正しくビルドするにはXcode 2.4以上が必要です。
59   MacドライバにはOS X 10.6以降が必要です。10.5ではビルドされないでしょう。
62 サポートされたファイルシステム:
63   Wineはほとんどのファイルシステム上で動作するはずです。Sambaを通して
64   アクセスしたファイルを使っていくつかの互換性問題が報告されています。同様に、
65   NTFSはいくつかのアプリケーションで必要なファイルシステム機能すべてを提供し
66   ていません。ネイティブなUnixファイルシステムを使うことが推奨されます。
68 基本的な要件:
69   X11開発includeファイルをインストールする必要があります。
70   (Debianではxlib6g-devでRed HatではXFree86-develと呼ばれます。[訳注: 最近の
71     ディストリビューションでは別のパッケージで置き換えられています])
73   もちろん"make"も必要です(大概はGNU make)。
75   flexバージョン2.5.33以降とbisonも必要です。
77 オプションのサポートライブラリ:
78   configureはオプションのライブラリがシステム上に見つからなかったときに通知を
79   表示します。インストールすべきパッケージについてのヒントについては
80   https://wiki.winehq.org/Recommended_Packagesを参照してください。64ビットプ
81   ラットフォームでは、これらライブラリの32ビットバージョンをインストールした
82   ことをよく確認してください。
85 4. コンパイル
87 Wineをビルドするには以下のコマンドを実行してください:
89 ./configure
90 make
92 これによって"wine"というプログラムと多数のサポートライブラリやバイナリが
93 ビルドされます。"wine"というプログラムはWindows実行可能ファイルを読み込み
94 実行します。"libwine" ("Winelib") というライブラリはUnixのもとでWindowsの
95 ソースコードをコンパイルしリンクするのに使えます。
97 コンパイル設定オプションを見るには、./configure --helpを行なってください。
99 更なる情報はhttps://wiki.winehq.org/Building_Wineを参照してください。
102 5. 設定
104 いったんWineが正しくビルドされると、"make install"を行なえます。
105 これによりwine実行可能ファイルとライブラリ、Wine manページやいくつかの必要な
106 ファイルがインストールされます。
108 まず、衝突するあらゆる前のWineインストールをアンインストールするのを
109 忘れないでください。インストール前に"dpkg -r wine"または"rpm -e wine"
110 または"make uninstall"を試してください。
112 いったんインストールされると、"winecfg"設定ツールを実行できます。
113 設定のヒントについてはhttps://www.winehq.org/におけるサポート領域を
114 参照してください。
117 6. プログラムの実行
119 Wineを起動するとき、実行可能ファイルのパス全体またはファイル名のみを
120 指定できます。
122 例えば、メモ帳を実行するには:
124     wine notepad            (レジストリで指定された、ファイルを検索
125     wine notepad.exe          するための検索パスを使う)
127     wine c:\\windows\\notepad.exe  (DOSファイル名の文法を使う)
129     wine ~/.wine/drive_c/windows/notepad.exe  (Unixファイル名の文法を使う)
131     wine notepad.exe readme.txt    (パラメータを付けてプログラムを呼ぶ)
133 Wineは完璧ではないので、いくつかのプログラムはクラッシュするかもしれません。
134 そのような場合はクラッシュログを得られるでしょう。クラッシュログはバグを報告
135 するときにレポートに添付するべきです。
138 7. 更なる情報の取得
140 WWW:    Wineについてのたくさんの情報がhttps://www.winehq.org/にある
141         WineHQから入手できます。多様なWineガイド、アプリケーションデータベース、
142         バグ追跡。これはおそらく最良の出発点です。
144 FAQ:    Wine FAQはhttps://www.winehq.org/FAQにあります
146 Wiki:   Wine Wikiはhttps://wiki.winehq.orgにあります
148 メーリングリスト:
149         Wineユーザと開発者のためのいくつかのメーリングリストがあります。
150         詳細についてはhttps://www.winehq.org/forumsを参照してください。
152 バグ:     https://bugs.winehq.orgにあるWine Bugzillaでバグを報告してください。
153         バグ報告を投稿する前に問題が既知や修正済みかどうかを調べるために
154         bugzillaデータベースを検索してください。
156 IRC:    irc.freenode.net上のチャンネル#WineHQでオンラインヘルプを利用できます。
158 Git:    現在のWine開発ツリーはGitを通して入手できます。
159         詳細についてはhttps://www.winehq.org/gitに行ってください。
161 何かを追加するか、バグを修正するならば、次のリリースに含めるためにパッチ
162 (git-format-patchをなるべく使用)をwine-devel@winehq.orgのリストに送って
163 ください。
166 Alexandre Julliard
167 julliard@winehq.org