3 これ は だいしょや と いう ぶんしょ さくせい そふとうえあ の がめん
5 まず だいしょや を つかって `はじめ まして’ と かいて みましょう。
6 みぎ はし に ひらがな が ごじゅうおん じゅん に たて に ならんで います。
7 かせん は くうはく すぺーす を しめし ます。
8 やじるし を みぎ に よせる と もじ が がめん を よこぎり ながれ だし ます。
9 それぞれ の もじ は しかくい わく に はいって おり、 その わく を かくだい
10 する と あらた に ひらがな いっしき が あらわれ、その ひらがな の もじ
11 それぞれ の なか に また ひらがな いっしき が はいって いる、 と いう ぐあい
13 だいしょや の いちばん おもしろい とくちょう は、 ある もじ が
14 ぶんしょう ちゅう つぎ に でて くる かくりつ が たかけれ ば たかい ほど、
15 その もじ の しかく わく が おおきく ひょうじ され ながれ て くる、と いう
17 かくりつ は その じてん まで に さくせい された ぶんしょ から けいさん され
19 つぎ に でて くる かくりつ の たかい もじ は おおきい わく で ながれ て くる
20 ので、 たいてい の ばあい、 つぎ から つぎ へ と らく に もじ が ひろえる
22 それ どころ か、 たんご の かしら いち に もじ を かく と、 その あと は
23 そふとうえあ が さとって じどう てき に たんご ぜんたい を しあげ て ながし
24 て くる こと も めずらしく あり ません。
25 やじるし は みぎ に よせれ ば よせる ほど もじ の ながれ が はやく なり、
26 ひだり に もどせ ば おそく なり ます。
27 もじ を ひろう に は やじるし を じょうげ させ ながれ て くる ところ を
29 ちょっと じどうしゃ の うんてん に にて います ね。
30 おのぞみ の もじ が みえない ばあい は、 ごじゅうおん じゅん で その もじ が
31 ある べき かしょ に やじるし を もって いって ください。
32 じき に ひょうじ が あらわれる はず です。
33 この じっけん は だいしょやの つかいかた が よく わかる よう に わざ と
35 すこし れんしゅう なされ ば、 すらすら と かける よう に なる でしょう。
36 つかい やすく、 つかい たのしい そふとうえあ だいしょや。
63 このように、 けものは、 なにを たべても、
123 だから...... けものを たべる けものを
137 うみで くらしている けものが、くじらです。
139 さかなのような からだに なってしまいました。
140 けも すっかり なくなって つるつるです。
196 けは おーばーのよう
\rとりとは、つばさを もっていて そらを
202 とりは、とんで たべものを とらなければ な
204 おかあさんとりが、にんげんのように おなかの
205 なかで あかちゃんを そだてるとしたら、おか
206 あさんどりは おもくて そらを とべません。
207 だから、ひとめに つかない ところに すを
208 つくって たまごを うみ、あたためて ひなが
210 たまごから かえった ひなは、やがて うもうが は
213 おかあさんの とぶのを みたり、えさを もらったり
214 して いるうちに とべるように なります。
222 そとうみの さかなを たべる あほうどりは、ながい
224 ながい つばさの おかげで、あほうどりは はばたかず
225 に うみの うえを すべるように とんで いられます。
226 さかなを みつけると とびながら くちばしで つかみ
235 はなの みつが だいすきな とりは はちどりです。
236 はちどりの つばさは くるくる まわります。だから へりこ
237 ぷたーのように くうちゅうで おなじところに いられます。
239 はちどりは せかいで いちばん ちいさな とりです。
241 とても はやく はしれる どうぶつでした。
262 きよくあじさしは とりの なかで いちばん はやく、とおくまで
263 やすまずに とべます。つばめよりも もっと りゅうせんけいで、
265 ほっきょくに すんで いますが、ふゆに たべものが なくなると、
267 きじは からだが おもいので ひつような とき
269 じめんの うえに いる むしや、くさの みを た
271 きじの あしは がんじょうで じめんを あるくの
273 よるに なると はやしの なかで ちいさな けものたち
275 ふくろうは その けものたちを おそう とりです。
276 ふくろうは めで みるだけで なく、かすかな
277 おとを ききわけて、やわらかな つばさを は
279 きの なかには きくいむしが たくさん います。
280 その むしを たべたくて、こんな くちばしと
301 でも、あんまり もぐってばかり いたので、
304 しらさぎは さかなが だいすきですが、もぐれない
305 ので、みずの なかを あるいて、くちばしで つか
307 あしは ながくなって あるき やすくなり、くちば
308 しは さかなを とらえやすく なりました。
309 かもは みずの なかに はえて いる みずくさや、もが
311 もぐれないので さかだちして、おしりは みずの そと。
312 くちばしは ひらたくて みずくさを とるのに べんりです。
313 とりは ほかの どうぶつと ちがって、たべもの
314 を もとめて、うみを こえる たびを します。
315 きせつの かわりめに そらを ごらんなさい。
316 れつを くんで とんで いく とりを、みること
329 うみの なかは さかなが たくさん います。
330 あじの たまごは、どんどん ためられて しまいます。
331 あじは ひろい うみを およいで くらす さかなです。
332 だから、ひとつの きまった ところで たまごを まもっ
334 そのために、いくら たべられても こぼれて いきのこる
335 たまごが あるように たくさん たくさん うむのです。
352 かいは いきを するときに くだを だします。
353 かわや ぬまに いる ばらたなごの めすは、その かいの
354 くだの なかに、たまごを うむための ほそい くだを い
356 かたい かいの からだの なかに たまごを うめば もう
370 めすが うんだ たまごに、 おすが しろい えきを かけます。
371 そして しばらくすると、 たまごから あかちゃんが うまれます。
372 たまごの きみは、 まだ じぶんで たべものを とれない あか
374 さかなの こどもは じぶんで たべものを たべられるように
375 なると、 みずの なかの ひとの めには みえない ちいさな
377 このような、 みずに ただよっている ちいさな いきものを、
379 こどもは くちを ぱくぱくして、 みずと いっしょに ぷらん
381 まだ、 じぶんで およいで たべものを さがせないので、 こう
382 して くちの なかに はいって くる ものを たべて おお
384 さかなの こどもたちは まだ およげないので、 なみに
386 なかには かいや えびや かにの こどもたちもいます。
387 このように、 うみの ひょうめんを ただよって いる
388 ちいさな こどもたちを ねらう さかなが います。
389 いわしが そうです。ほそながい からだを くねらせて
390 すばやく こどもたちを たべてしまいます。
391 いわしは おなかが いっぱいに なります。
392 でも、 その いわしも あんしんは していられません。
393 もっと おおきな とびうおが たべてしまうからです。
394 そして、 とびうおも かつおに、 かつおは まぐろに、
395 その まぐろは さめに、 たべられて しまいます。
396 さめは にんげんに ころされたりして しぬと、 ばら
397 ばらに なって、その めに みえない にくは、ぷら
399 うみの なかには、こうして たべたり たべられたり
401 くろまぐろは、とびうおや いわしを おって、ひろい
402 たいへいようを ぐるぐる およいで たびを します。
403 きたから みなみまで いく さかなも います。
404 じぶんの いちばん くらしやすい おんどの みずの
405 ところを たべものを さがして およぎ つづけます。
429 おおきな さかなに おわれて さばが にげて います。
430 でも、よく みると、おおきな さかなに みえたのは
432 おとなになっても ちいさな よわい さかなは むれを
434 たべものを みつけやすいし、てきを こうして おどか
445 うみの そこの すなの うえに かれいが います。
446 てきが くると すなの うえに からだを よこに
447 して かくれます。こうして いつも からだを よ
448 こにして いたので、こんな からだに なりました。
449 てきも かれいに きが つかないし、おいしい え
451 そばに くると、ぱくりと たべてしまいます。
463 ひかりが とどかない うみの そこにも さかなが すんで います。
464 でも、ふかい うみの そこでは たべものは すこししか ありません。
465 だから、さかなたちは たべものを とりやすいように、ふしぎな すがたに
466 からだを かえて、いっしょうけんめい えさを さがして います。
528 かおりの よい、くりの はなには たくさん
529 の こんちゅうの おやが やって きて、み
530 つを すったり、かふんを たべたり します。
532 かわりに、たいせつな しごとを して もら
550 おとしぶみという こんちゅうも そうです。
556 ななふしは はねの ない こんちゅうです。
582 しろすじかみきりや ぼくとうがの こどもが、くりの きの な
583 かで だん だん おおきく なります。すると、その こどもの
584 とおりみちから あまい しるが、きの そとへ にじみでて き
585 ます。おさけのような おいしい しるです。
586 かぶとむしが その おいしい しるを、ひげで かぎつけて、や
587 ってきました。ほかの こんちゅうも きました。でも、つよい
588 ものから じゅんばんに おいしい ところを とって いきます。
602 くりの きの えだに たくさんの あぶらむしが います。
603 あまくて おいしい くりの きの しるを のんで います。
604 あまり のみすぎて、おいしい しるは あまってしまい、あぶら
605 むしの おしりから ぽとん ぽとんと でて きます。
607 てきの てんとうむしが きて、あぶらむしを たべようと する
609 いきて いる こんちゅうだけを たべて くらす こんちゅう
610 が います。おおかまきりです。まえあしが かまのように な
624 そろそろ あきがぜが ふいて くる なつの おわりです。
625 ころぎすは、くりの はを よせあつめて うちを つくって
626 はいって います。ひるまは うごきません。
627 かまきりや やんま、それに とりも こわいからです。
628 その かわり、よる あるきまわって、けむしを たべます。
635 んたいを むいて、おしりを つきだします。
642 い しべりあから かもが やってきました。
654 あかたてはが よた よた とんで います。
665 きの あいだや かれはの したを よく みてください。
666 こんちゅうの おやたちは、いのちを たまごや ようちゅ
667 うや さなぎに うけつがせて しんで いきました。
668 いきて いる こんちゅうは、かれきの あいだで、さむい
670 あたたかな はるが くるのを じっと まって います。
677 かな はを のび のびと ひろげて
\rまちから とおく はなれた やまの なかに
682 ところが ある ひ、おひゃくしょうさんは はたけ
683 いっぱいの やさいを ぬいて、とらっくに つんで、
685 そして、そのまま にどと はたけに きませんでした。
686 おひゃくしょうさんは まちへ ひっこしてしまったのです。
687 つちばかりの はたけは その まま ほおって おかれました。
689 はたけは、なんにちも たいようの ひに てらされたり、
690 あめが ふりつづいて みずを ふかく しみこませたり して いました。
691 なんにちも なんにちも ひが たちました。
693 すてられた はたけに あたらしい ことが はじまりました。
694 くろぐろとした つちから にょき にょきと いろいろな
697 おもいきり そらへ むかって のばして いました。
698 くさの めは たちまち のびて いろいろな くさに そだち、
699 くさには いろいろな はなが さきました。
700 いつの まにか、はたけ いっぱいに くさが はえて いました。
701 でも、この くさたちは、さむい ふゆが くると
704 じぶんたちの いのちを たねの なかに のこしました。
705 たねには わたのような けが ついていて、
706 かぜに ふかれると ぱらしゅーとのように とばされて いきました。
707 それは、すこしでも ひろく じぶんたちの なかまを ふやそうと
709 また、くさの なかには ふゆが きても しなずに、
710 じめんに ぴったりと はを つけて ふゆを こす くさが あらわれました。
711 その くさは はじめて はえた くさよりも
712 いくらか せが たかく、くきの がんじょうな くさでした。
713 さむい ふゆを こして つぎの としの はるに また はなをさかせるには
715 そのうち、くさたちの なかに、くきのふとい、
716 じょうぶな くさが ほかの よわい くさを おいだし はじめました。
718 だんだん ほかの くさたちを おいだし はじめたのです。
719 やがて いちめんの すすきの はらに なりました。
720 じょうぶで つよい すすきが ほかの くさを
722 ところが その すすきも あたらしい くさに、
724 あかまつは くさと ちがって かたくて じょうぶな
727 だんだん あかまつが おおきく なっていきます。
729 せが たかく、みきは ふとく なっていきます。
730 すすきは あかまつの はの かげに なり、
732 すすきは たいようの ひざしを うけて いないと
734 あかまつは たいようの ひかりが だいすきです。
735 どんどん のびて、たちまち あかまつの はやしに なりました。
736 すすきは はじっこに すこし はえて いるだけです。
737 あかまつの はやしの なかは すこし うすぐらく なり、
738 こんどは、うすぐらいのが すきな くさや きが はえてきました。
739 あかまつが みんな おおきく そだって しまうと、
740 その はやしの まわりに、つるを もった くさが はえてきました。
741 おおきな はを かさねながら まつに からみついて のびて いきました。
744 そのために、はやしの なかは ますます くらく なって、
746 しずかな うすぐらい はやしに なりました。
747 あかまつの はやしには よく とりが きました。
748 あかまつの しげみは つよい かぜを よけてくれるし、
751 たべるだけでは なく、あつまった とりたちの ふんの なかには
752 とおい ところに はえて いるきの みや たねが まじっていました。
753 かぜとおしの わるく なった はやしには、
754 かぜと たいようが すきな あかまつの こどもは もう そだちません。
755 はえてくる きは、うすあかりの はやしの なかで そだつのに
756 つごうの よい ちいさな はを もった きです。
757 その きの ちいさな はは、こい みどりいろでした。
759 どんどん ふとく、おおきく そだっていきます。
761 としを とった あかまつは かれたり、おおかぜに
762 たおれたりして、かずが だんだん へって いきました。
763 あかまつは いま、かしに まけて おいだされつつ あるのです。
766 すっかり かしの もりに なって いました。
768 もりの なかは すっかり くらく なって しまいました。
769 かしの もりには いろいろな どうぶつが すみつきました。
770 こんちゅうが たくさん いますから、とりが きて、
771 そのとりを おって ふくろうや たかも やってきます。
773 また、うすぐらいので じぶんを まもるにも つごうが よいのです。
774 ところが あるひ、かしの もりに だいじけんが おこりました。
777 きが こすれあって ひを だしたのでしょうか。
780 ひの こが とび、けむりは どうぶつたちを
782 なんにちも もえつづけて とおい まちから
783 しょうぼうの おじさんたちが きた ときは、
785 あの ふとい かしの みきが くろく こげて
788 くろく こげ、たちがれている きの ねもとに
789 ちいさな あたらしい いのちが めを だしました。
794 ちからづよい もりに なって いくことでしょう。
806 とおい むかし、きょうりゅうが くらして いた ころ、
807 ちきゅうは あつい ひが つづいて いました。
808 なんまんねんか たって、ちきゅうは ひえはじめました。
809 きょうりゅうたちは しにはじめて、かわりに、さむくても
810 へいきな けものの せんぞが あらわれました。
811 その じゃんぐるに くらしている けものに、ちいさな ちいさな
813 いま いる じねずみと ほとんど おなじすがたを していました。
814 おおきな おそろしい てきから にげて もりの なかの じめんの
815 うえで、はなと ひげを つかって こんちゅうや みみずを
817 じめんには ねこや おおかみに にた けものが いて、
818 じねずみにとっては とても あぶない ところです。
819 そこで、ながい あいだに じねずみの あるものが、
822 きの うえにも こんちゅうや くだものが いっぱい
823 あるので、これを たべて くらして います。
824 やがて、いまの きつねざるに よく にた さるが
826 ては えだを しっかり にぎれるように なって、
828 めも ますます ちかづいて、ふたつ ならび、まえの
829 ものが はっきり みえるように なりました。
840 やがて、いまの あめりかたいりくに、きのぼりが
842 いまの くもざるに とても よく にた さるです。
843 じめんには おりないで、きの うえでしか くらせない
845 ながい おを ごほんめの うでのように つかって、
846 じゆうに きの うえを あるきまわりました。
850 いまの にほんざるに よく にた なかまでした。
854 やがて、にほんざるよりも びんしょうな さるが
856 いまの てながざるに よく にた さるです。
857 この さるは にほんざると ちがって、うでを まえと
858 うしろだけで なく、うえにも みぎ、ひだりにも
860 だから、きから きへ うつる ときも、えだの うえを
861 はしらずに、うでを つかって、わたることが
863 じめんにも おりて、にほんあしで よちよち あるく
865 るいじんえんの なかまには、てながざるの ほかに
867 きのぼりは もちろん、えだわたりも できました。
868 でも、からだが おおきくて おもいので、きの
869 うえに いるよりも、じめんに おりて くらすほうが
871 いまの ちんぱんじーや ごりらに とても よく
873 このころ、さるたちにとって、おそろしい ことが おこって いたのです。
874 ちきゅうが さむく なってきて、きたと みなみの ほうから こおりが
875 はりだして、さるの すむ じゃんぐるは だんだん せばめられて
877 かわりに、きが まばらに はえた そうげんが ひろがり はじめました。
878 もりの なかで きに のぼったり おりたりして いた るいじんえんの
879 なかまの あるものが、かわに そった もりに すむ
880 うちに、やがて、へいげんで くらし はじめました。
881 へいげんには ちいさな くさの たねや こんちゅうが たくさん
883 でも、てきが おおいので、いつも とおくを ちゅういして
885 そして、りょうてを じめんから はなして にほんあしで たって
891 がにまたで よたよた あるいて いました。
892 はじめの うちは、くさの みや きの み、
906 やまかじや かざんの ばくはつなどの ひは
908 でも、やがて その ひを てに とってみた
910 この にんげんは ひが とても あたたかくて、
913 もりを でて、へいげんで くらすように なって ながい じかんが
915 にんげんは あめや ゆきを さけて、どうくつを みつけて
916 はいって いるうちに、とても すみやすいことに きづきました。
917 そして、かぞくで どうくつに くらし はじめました。
927 さむさは ますます きびしく なってきて、
930 そのときに あらわれたのが、くろまにおんじん と いう、
940 めを だして また みを つけて いるのに
942 はたけを たがやして たねを うえました。
943 もう、けものを おいかけて うつりすむのを やめ、
947 にんげんは せかいじゅうに どんどん ふえて
950 にんげんには たべものを さがさなくても よい じかんが
956 はるに なると、くさや きは いっせいに はなを さかせます。
957 いろいろな いろ、いろいろな かたちの はなが さきます。
959 でも、くさや きは にんげんに みせるために きれいな はなを
961 はなどおしで しそんを ふやすための きょうそうを して いるのです。
969 くちから こまかい こなを まきちらします。
979 みつばちや ちょうは しだに みむきも しません。
980 しだも つくしのように はなが さかないからです。
981 だから、しだは つくしと おなじに こまかい こなを
983 でも、こんな こなでは かわいた ところや、ひがあたる
985 この しだも、すぎなや つくしと いっしょに おおむかし
987 ちきゅうが だんだん さむく なって きた ころの ことです。
988 すぎなや しだの せんぞは もう そだつことが できません。
989 やがて、さむさにも つよくて、みずが すくなくても そだつ たねを
991 それが いまも 、みられる いちょうの きです。
992 いちょうには、おすの きと、めすの きが あって、おすの きの
993 おばなから めすの きの めばなへ かふんが かぜで はこばれて、
994 かふんが めばなに はいって たねが つくられます。
1001 かふんは、やっぱり かぜで はこばれて、
1004 めばなに かふんが つくと にねんぐらいで
1006 とうもろこしも まつと おなじように、いっぽんの
1007 くきに おばなと めばなが ついて います。
1008 かふんは かぜで はこばれるので、おばなも めばなも
1009 ほとんど こんちゅうには きが つかない
1015 こんちゅうを えらんだ はなが あらわれました。
1021 いろで こんちゅうを よぶ はなが あらわれました。
1022 いまの たんぽぽのような あかるい いろを もった
1024 においは なくても、そらを とぶ こんちゅうには
1026 こんちゅうに きてもらうために はなたちは きそって
1028 たんぽぽは めばなと おばなが いっしょです。
1045 はるに なると のはらは きいろい はなで いっぱいです。
1046 これは なのはなとも よばれる あぶらなです。
1047 みつばちや もんしろちょうが やってきました。
1048 みつが とても たくさん あって、みつばちは むちゅうで
1050 みつばちは おなかが すくと、きいろい いろが まっさきに
1059 はなに くる こんちゅうは、からだじゅうに
1060 こまかい けが たくさん はえて います。
1061 これは かふんが つきやすく、しかも とんでも
1064 くちは すとろーのように のびるし、ほかにも、
1067 やがて、はなには みつも おしべも なくなって、
1069 この ころには、はなは もう かれてしまって
1070 いるので、こんちゅうたちは やってきません。
1071 この たねこそ、はなが いっしょうけんめいに
1072 のこそうと した くさの いのちの かたまり
1074 そして、できるだけ ひろい ばしょに じぶんの
1075 いのちを ひろげようと くふうが されて
1077 すこしでも はやく こんちゅうに きてもらおうと、
1078 はなびらに めじるしを つけた はなも あります。
1080 やまゆりの はなびらと がくは おなじ おおきさで、
1082 あかい てんてんは ここに みつが あるよという
1085 はなに くる こんちゅうは みつを すう
1087 くちの みじかい こあおはなむぐりは かふんが
1089 ひめじょおんの はなに やってきました。
1090 しろい はなの なかの きいろい いろは
1091 とおくから とても めだって みえます。
1092 しろい はなが だいすきな ひらたあぶも
1094 みんな からだに かふんを つけて、となりの
1126 ひるまだけ さく はなばかりでは ありません。
1128 よる さく はなは おおきくて、しろっぽくて、
1129 らっぱのような かたちを して います。
1130 すずめがの なかまが やってきて、すとろーの
1131 ように のびる くちで みつを すいます。
1138 あふりかには ひろい ひろい そうげんが あります。
1139 そこには くびの ながい きりんや、はなの ながい ぞうが、
1140 おおきな からだで ゆうゆうと くらして います。
1141 いま ある そうげんも、おおむかしは もりでした。
1142 ほっきょく ちかくまでも ひろがって いて、あつくて、
1144 でも、もりには いまのように うつくしい はなを
1145 もった きや くさは ありませんでした。
1146 おおきな しだや、いちょう、まつの なかまばかりの
1148 しめった むしあつい もりには おおきな
1149 とかげの なかまたちが くらして いました。
1151 その おそろしい きょうりゅうの めを さけて、
1152 ちいさな いきものが くらして いました。
1153 それが、いまの けものの せんぞ なのです。
1154 いつのまにか ちきゅうは ひえて さむく
1155 なって きました。きょうりゅうは、つぎつぎとしんで いきました。
1156 さむく なったり、あつく なったり して、
1159 すると、もりには うつくしい はなの さく
1161 きょうりょうが いなく なった あとには、
1170 この けものたちの なかに うまの せんぞも いました。
1171 でも、いまの うまとは すがたが ぜんぜん ちがって
1172 いて、おおきさは いまの いぬの てりあぐらいでした。
1173 もりの ふかくに すんで、やわらかい きの はを たべて
1174 いました。あしの ゆびは まえが よんほん、うしろが
1176 もりの おく ふかくの ぬまには、いまの ぶたぐらいの
1177 おおきさの けものが すんで いました。
1178 みずべの くさを、はなさきで つまんで たべて いました。
1179 あつく なると みずに はいって くらしました。
1181 もりの なかには おそろしい けものも いました。
1182 そこで、きの うえで くらしはじめた けものが
1184 おそろしい けものも、きの うえまでは おいかけて
1185 こないし、きの うえには だいすきな おいしい
1186 こんちゅうが いましたから、いちにちじゅう
1188 この けものが、いまの さるや にんげんの
1190 きの えだを つかむ ために ゆびを きように
1191 うごかし、えだから えだへ とぶときに まえが
1192 よく みえるように、めが まえに ならびました。
1193 さむさは ますます ひどく なって きました。
1194 やがて、ふった ゆきは こおって、その こおりが
1195 かわのように ながれ、ちきゅうを おおいはじめました。
1196 この こおりの ながれが ひょうがです。
1197 ひょうがは じゃんぐるを きたから のみこんで
1199 ちきゅうは また あつく なってきて、ひょうがは
1201 このようなことが なんかいも くりかえされて、
1202 ひょうがが もりを おしながした あとに、ひろい
1204 はんたいに、けものの すんで いた もりは みなみの ほうへ
1230 くびの ながい きりんの せんぞの なかまに、ある とき
1231 くびが もっと ながい、からだの おおきな こどもが うまれました。
1232 その こどもは、おとなに なると、おそろしい らいおんを
1233 おいだしたり、けとばしたりして、まだ からだの ちいさい
1235 おおきな からだの ほうが、ちいさな からだよりも、いきて
1236 いくのに とても つごうが よかったのです。
1237 やがて、つぎつぎに うまれる こどもは おおきな きりん
1239 ちいさくて、すばしこい うまの せんぞも、もりから
1242 そして、より はやく はしれる うまが いきのこり、
1243 からだも はしるのに つごうよく なっていきました。
1244 また、からだも すこし おおきく なりました。
1245 きりんのように くびが ながく ない うまの せんぞは、
1246 ひくい きが ない そうげんで、じめんに はえて いる
1247 かたい くさを たべるように なりました。
1248 そうげんを はしって くらして いるうちに、
1249 うまも おおきく たくましく なりました。
1250 さんぼんの ゆびは、りょうがわの ゆびが ちいさく なり、
1252 なかゆびだけが かたい ひづめに なりました。
1253 くびは すこし ながく なって、つりあいがとれて
1254 はしりやすく なり、また とおくの てきも
1256 ぞうの せんぞも もりから そうげんに でて きました。
1270 おおきな きばを もった ぞうも あらわれました。
1271 ひょうがが おしよせたころの まんもすぞうです。
1272 まんもすぞうは さむい ところですが ゆきの あまり
1273 ふらない ばしょに くらして いました。
1274 しかし ちきゅうが ひえて ゆきが ふかく なって
1275 うごけなく なり、しにたえて しまいました。
1276 そうげんに でて きた けものの なかに、きから おりた
1278 にくを ひろって たべて いるうちに、きの えだや ほねの
1279 かけらを ぶきにして ちいさな けものを とるように
1293 いま いる ぞうは、 あふりかの そうげんに
1299 うまは せかいじゅうの そうげんに ひろがって、
1301 しまうまは あふりかの そうげんにしか いません。
1302 しまうまの しまは、かざりでは ありません。
1303 らいおんが えものを ねらいに でて くる ゆうがたには、
1305 とけこんで てきの めから のがれます。
1309 むかしの ままの すがたで くらして います。
1313 でて こようと しなかった なかまです。
1324 りんごの はなには みつばちが さかんに とんできます。
1325 みつばちは あまい みつを もらう かわりに、かふんを
1335 やがて、なかの たねが すっかり おおきく
1336 なりきると、まわりの みも あまく、いろも
1338 くだものの みは なかの たねを まもって
1340 でも、たねは しそんを ふやすために そとへ
1342 くだものの たねは どうやって そとへ でてくるのでしょう。
1365 いっしょに とおくへ ばらまかれるのです。
1368 じょうぶな はで かたい みを こりこり
1388 あぶらなの はなに もんしろちょうが きて、
1390 ちょうの からだには ほかの あぶらなの
1391 かふんが ついて いて、それが めしべに
1392 つくと、やがて あぶらなの みが できるのです。
1393 くさや きは みな みを つくって、そこに
1397 きに なる くだものと ちがって、あぶらなの
1398 みは たねが すっかり おおきく なると、かれた
1400 たべても おいしく ない みですが、なかには
1401 くろい、かたい たねが きちんと ならんで
1403 この たねは あぶらなの いのちの かたまりで、
1405 たべて おいしく ない みも、なんとかして
1406 じめんに たねを まかなければ なりません。
1407 そこで、ほうせんかのような みが あらわれました。
1408 たねが すっかり おおきく、かたく なると
1410 その ひょうしに、たねを できるだけ とおくへ
1422 いのこずちの みは はりが ついて いて、
1424 この くさの みは、この はりで にんげんや
1429 おおむかしの くだものは いまの くだものより
1432 いまの くだものが おおきいのは、ながい
1433 あいだに、すこしでも どうぶつを ひきつけようと
1436 ある ひ、にんげんは あまい くだものの
1438 すると、ひとつぶの たねが めを だして、
1440 たくさんの あまい くだものが とれるように
1442 にんげんは もっと あまい おおきな みが
1443 ほしく なり、いろいろ かんがえました。
1444 そして、ちいさいけれど とても あまい みの
1446 なる きの はなの めしべに つけました。
1447 すると、とうとう あまくて おおきな みの
1449 すこしでも おいしく たべられるようにと
1450 にんげんが つくりかえたのは、きの みで
1452 くさの みも おいしく つくりかえました。
1453 いちごは、もとは ちいさな のいちごでした。
1455 ような おおきな いちごに つくりかえて
1457 いちごの みは、ほかの くだものの みと
1458 ちがって、たねが そとに でて います。
1462 それを、ながい あいだに つくりかえて、
1463 じゅうばいも みを つける とうもろこしに つくりかえました。
1471 いろいろな くだものが つくられたのです。
1472 そして、くだものを つくる はたけも ひろく
1473 なり、ひとつの やまが ぜんぶ みかんの
1476 たくさんの ひとが まいにち せわを して、
1478 とかげと へびの せんぞは、さかなでした。
1479 おおむかし、みずの なかで くらして いた さかなの
1480 ある なかまが、3おくねんぐらい まえに、はじめて
1482 みずたまりから みずたまりへ うつるためです。
1483 やがて、りくの うえに なれた さかなの
1484 なかに、かわった すがたの なかまが あらわれました。
1485 ひれは なくなって、あしの かたちに なり、
1487 りくの うえと、みずの なかとを、はんぶん
1489 いまの かえるや いもりの せんぞです。
1490 やがて、この なかまは、ほとんど りくの うえだけで
1491 くらすように なり、たまごも みずの なかでは なく、
1492 りくの うえで うむように なりました。
1493 たまごは、なかの みずが ながれでないように、うすい
1495 これが、いまの とかげの せんぞなのです。
1496 とかげの あかちゃんが うまれる ところです。
1497 たまごの からの おかげで、みずの なかでは
1498 なく、おやと おなじ りくの うえで うまれることが
1507 ふぃりぴんの こもどと いう しまに いる
1508 こもどおおとかげは おおきな とかげです。
1509 ちいさな けものを つかまえて、へびのように
1511 へびの せんぞに ちかい なかまであったと
1513 いぐあなは、みなみの くにで きに のぼり
1516 おおむかしは、からだも おおきく いばって
1535 わには おおむかしの すがたを、ほとんど そのまま
1536 いまに のこして いる とかげの なかまです。
1537 きょうりゅうじだいの いきのこりですから、むかしと
1538 おなじように おおきな からだをして います。
1539 みずの なかで えものを とるので、みずの なかで
1541 りくの うえでは のそのそと あるく わにも、
1543 わにの せんぞは、もともと みずの なかで
1544 くらして いたのですから、わにが じょうずに
1545 およげるのも あたりまえかも しれません。
1546 きょうりゅうが たくさん あるきまわって
1547 いたころ、あしの みじかい とかげが あらわれました。
1548 あしの みじかい とかげは せまい ところでも
1549 はいって いって、たべものを とることが できました。
1550 これが へびの せんぞと かんがえられて
1552 あしが みじかくて、からだが ながいと、
1553 てきから みを かくすにも べんりでした。
1554 なかまの とかげが おおきな きょうりゅうに つかまっても、
1555 あしの みじかい へびの せんぞは、いわかげに もぐりこんで、
1556 てきに みつからずに いきのびることが できました。
1557 あしが ないほうが くらしやすいために、
1560 こうして いま みられる へびが あらわれたのです。
1562 からだは ますます ながく なって います。
1563 ほかの どうぶつが はいりこめない ちいさな あなや せまい
1564 ばしょにも はいりこんで、えものを とることが できるのです。
1565 へびは、てと あしが なくて、ほそながい
1568 つかまえた えものは、かまないで まるのみに します。
1569 じぶんの あたまより なんばいも おおきな えものでも
1570 のみこめるように、くちには とくべつな しくみが あります。
1571 へびには、どくを もった なかまも います。
1572 じぶんより つよくて、おおきな えものを とるときのために、
1573 どくを もって いて、その どくで えものを
1575 へびが たべる どうぶつは、よく うごいて
1576 のみにくいので、ながい からだを まきつけて しめつけ、
1577 ちっそく させてから しずかに のみこみます。
1578 へびには ても あしも ないので、たべものを とるにも、こうした
1582 この からだの おかげで、いままで いきのこって きたのです。
1583 それに ほとんどの へびは、おとなしくて、
1587 しまへびは とても ひとに なつきます。
1589 ききわけるし、ねこのように あまえたりも します。
1590 からだつきが かわって いたために、へびほど
1591 まちがって きらわれて きた どうぶつは いないのです。
1593 にしか いない むかしとかげは、とかげや
1598 いきつづけます。かばは おおきな おおきな けものです。
1599 かおも おおきいし、どうも ふといです。
1604 あつい あふりかに すんで いる かばは、
1605 ほとんど いちにちじゅう かわや いけの
1609 みずの なかは、つめたくて きもちが いいし、
1612 りくの うえでは とても おもい かばの からだも、
1613 みずの なかでは らくらくと うきます。
1618 よる、りくの うえで くさを たべた かばは、
1619 あさに なると みずに もどって およぎながら
1621 ふんは みずの なかに とびちり、それが
1622 さかなたちの たいせつな たべものに なります。
1623 そして、さかなたちは とりの、とりは わにの
1631 とんねるを つくったりして すすみます。
1634 かんこうきゃくや かめらまんが かばを みに、
1636 じどうしゃの おとや はなしごえで、かばは
1640 どこかへ いってしまった かばは ながいこと
1644 たいようが じりじりと てりつけて いる
1645 あふりかでは、かわの みずくさが どんどん しげります。
1646 みずくさは たちまち にじゅう、さんじゅうに しげって、
1647 かわの みずは みえなく なってしまいました。
1648 やがて、あつい かんかんでりが おわると、
1650 くる ひも くる ひも あめが ふって、
1651 とうとう、 かばが いた かわの みずは あふれだして、
1653 みずの とおりみちを つくってくれて いた かばが
1654 いなくなったので、みずくさが、かわを とおせんぼしたのです。
1662 ほかの どうぶつたちも あんしんして くらして います。
1663 こりんうずらは あめりかに すむ うずらの なかまです。
1664 からだは きれいな いろをして います。
1666 なかまと いっしょに くらして います。
1672 りょうがわから なかまが あたためて くれるからです。
1673 ある ひ、はんたーが やってきて、てっぽうで
1676 きつねや たぬきが きても、こりんうずらは
1678 なぜなら、ほうぼうに とびちる うずらたちを みて、
1679 きつねが びっくりして いる あいだに、
1681 でも、てっぽうを もった はんたーでは、
1683 いきのこった しわの こりんうずらは もう
1691 くびが ながく、せなかには こぶが あります。
1692 この らくだは、さばくの ちほうで とても たいせつな
1702 でも、らくだは まだ みずを のみたがりません。
1705 へいきなのは、せなかの こぶのためです。
1707 これを みずに かえて つかって いるからです。
1708 ある やまで、かしの もりが きりとられて、
1709 かしの きが いっぽんだけ のこって います。
1710 みたところ しずかな いっぽんの きですが、
1711 よく みると、とりが たくさん あつまって います。
1714 かしの ねもとは はが かげを つくって いるので、
1717 その みみずを おって、もぐらや とかげ、
1721 あつまって きた みみずや もぐらは、つちを ほじくり
1724 ですから、かぜに はこばれて きた たねは、
1725 すぐに めを だして、ひかげの すきな はなたちが さきみだれます。
1726 いっぽんだけ のこっていた かしの きに、
1728 そして、さいごの かしの きを ねもとから きって、
1730 とうとう かしの きは いっぽんも のこらずに きりたおされ、
1733 みんな ほかの もりへ いってしまいました。
1734 にぎやかな ほかの もりと くらべると、
1737 ひなたに さく はなが すこしだけ さいても、とりの さえずりも、
1738 けものの うごく けはいも ない さびしい やまです。
1740 もりが うまれるでしょう。くさはらや はやしは どうぶつの すみかです。
1743 きの かわを たべたりして くらして います。
1744 くさの あいだを わけて、よく みると ちいさな
1745 とのさまばったが くさを たべて います。
1746 つよい がんじょうな あごで、かたい くさの はを、
1748 くさが ないと、いきていけない どうぶつです。
1750 とのさまばったは あっと いう まに つかまってしまいました。
1751 かまきりは ほかの こんちゅうを つかまえて、
1752 その からだを たべてしまう こんちゅうです。
1753 ばったを たべる かまきりも、やがては、
1754 とりに みつかって たべられてしまいます。
1755 もずは くさの あいだを しずかに とびまわって、
1757 もずは ほかの いきものの にくを たべる とりです。
1758 その もずも、まごまごしていると、おともなく やってきた
1759 あおだいしょうに つかまってしまいます。
1760 へびは とりや、とりぐらいの おおきさの どうぶつを
1762 あぶらむしは ちいさな ちいさな こんちゅうです。
1763 むれを つくって、なのはなの みきに しがみついて
1765 あぶらむしは、とのさまばったと おなじように、
1766 くさや きを たべる こんちゅうの なかまです。
1767 その あぶらむしを つかまえて たべるのが てんとうむしです。
1768 いま、ななほしてんとうと なみてんとうが やってきて、
1769 くさに ついた あぶらむしを たべてしまいました。
1770 てんとうむしも ほかの こんちゅうを たべる こんちゅうです。
1771 てんとうむしも とんでいるうちに くもの すに
1773 すこしの うごきでも みのがさない くもは、
1775 くもは てんとうむしを たべはじめます。
1778 ぴょんと とびついて、ぱくりと のみこんでしまいます。
1789 ちいさな いたちが へびよりも すばやく
1791 あわてて いたちを まきつけようとしても
1793 へびは いたちに たべられてしまうのです。
1794 たべたり たべられたり するのは、こんちゅうのような
1795 ちいさな どうぶつだけでは ありません。
1796 やまの すぎばやしの わかぎの ねっこを たべるのは、のねずみです。
1797 のねずみは きが ないと いきられません。
1798 たべたり たべられたりは、ひるまだけでは ありません。
1799 つきの あかりの したで、おおきな めを かがやかせて、
1801 のねずみを みつけて とびかかりました。
1803 のねずみと おなじように きの かわをたべて います。
1804 つまり、しょくぶつを たべて くらしている けものです。
1805 のうさぎが いちもくさんに にげています。
1808 もっと おおきな てきに たべられてしまうのです。
1809 ふくろうや きつねや いたちには、てきが いないように みえます。
1810 でも まだ、これらを たべる てきが います。
1811 おおきな おおきな とり、にくを たべる とり、それは わしです。
1812 いぬわし、おおわしの まえには、きつねも かないません。
1813 わしに かなう どうぶつは いないようです。
1814 でも、ひとの めに みえない ちいさな ちいさな いきものに、
1816 わしの からだに しのびこむ ちいさな いきものは、
1817 たくさんの なかまで わしを ころしてしまうのです。
1819 わしが しぬと やってくるのが しでむしです。
1825 それは、ばくてりあと いう ちいさな いきものが、
1827 じめんの なかに はこんで しまうからです。
1828 ばくてりあは、ばいきんと おなじ なかまです。
1829 ばくてりあの はたらきで わしの からだは
1830 めに みえない つぶに なって じめんの なかに すいとられます。
1831 つまり、わしは しんで、じめんの なかに
1832 すがたを かえて はいってしまったのです。
1834 ちいさな いしの あいだに はさまって、
1835 わしの からだは ばらばらに なりました。
1836 しかし それは、やがて、その つちに はえている くさの
1839 くさは ぐんぐんと げんき よく のびます。
1842 くさが わしを たべはじめたとも いえるでしょう。
1843 その くさに とのさまばったが くると、
1847 しょくぶつは、じめんから すいこんだ みずと
1848 えいようを はに はこんで、たべものを つくります。
1849 どうぶつは、この しょくぶつが つくる えいようを
1851 すぎの なかまの せこいあと いう きは、
1853 きたあめりかに ある せこいあは、 ちきゅうの
1854 うえで いちばん おおきな いきもので、
1857 ちきゅうで いちばん おおきな いきものである
1859 ちいさな たねから そだった ものです。
1860 たねから めを だした きや くさは、まわりながら
1861 くらしやすい ばしょだと、とても ながく
1863 たねには なかまを ふやすと いう、とても
1865 たねは、ふつう とても ちいさな からだをして
1867 どんなに おおきな きも、ちいさな たねに
1868 いのちを あづけて、しそんを ふやすのです。
1870 よい みずに であうまでは、めを ださずに
1874 たねは、すこしの みずと、あたたかさと、
1875 くうきが あれば、じぶんで いきはじめます。
1876 つまり、めを さましたら、じぶんの ちからで
1878 にんげんの あかちゃんとずいぶん ちがいます。
1879 どうして みずが あると じぶんで いきられるのでしょう。
1894 にまいの めを だす たねが あります。
1896 あさがおは、まねの たねとおなじ しくみで、
1899 くさは、ほとんどが このような めの でかたを
1901 いちまいの めを だす たねが あります。
1902 はに すじが とおって いる、いねや むぎなどです。
1903 このような たねは、めや ねとは べつに
1904 えいようが あるので、えいようを つかい
1906 じぶんで たいようの ひかりを あびるように
1907 なると、たねの かわだけが のこります。
1909 でも、これは ほんとうの はでは ありません。
1910 おとなが もつような ほんとうの はは、さいしょの
1912 となりどうしが くっつきすぎたまま めを
1913 だすと、おおきく なっても ひょろひょろと
1915 ひめじょおんの くさも このとおり、ひょろひょろで、
1917 おなじ ひめじょおんも、めのときに はなれて
1918 そだつと、こんなに がっかりした じょうぶな
1920 これは、じめんの なかの みずや えいようが
1921 ひつようなだけ じぶんの めで すいとれるからです。
1922 あまり くっつきすぎると、ひつようなだけ とれないので、
1934 てっぽううりは じゅくすと くきから はなれて
1935 じめんに ころがり、たねを にめーとるも とばします。
1936 これも、できるだけ とおくへ、ひろく じぶんの
1944 ものに くっつく たねには、くっつくための
1947 みなとには がいこくから はこばれたり、
1952 このような たねの くさは、うみを わたって
1954 うみを わたって きた たねは みなとの
1956 このような たねは 、とても じょうぶで
1973 はすの たねの かわは とても あつく、
1974 かたくて みずを なかなか とおしません。
1975 だから、くさって やわらかく ならないと、
1977 そこで、かがくしゃは はいにゅうに みずを
1980 すると、にしゅうかんめに みごとに めを
1981 だして、やがて、すばらしい はなを さかせたのです。
1982 たねは とおくへ いくだけでは だめです。
1983 もし、そこが そだつのに つごうが よくないと
1985 たねには ひなたが すきな ものと、ひかげが
1987 めを だすのに つごうの よい ばしょで
1989 ですから、いきのこる たねは とても わずかです。
1990 きけんが いっぱいだから、たねは たくさん
1992 ながい あいだに きや くさが もった、いきのびる
1995 ついた たねは、めを だして そだちます。
1998 むらさきいろの すみれも、やっと たどりついた
2001 こんなに たくさんの たねが つくられました。
2002 ひとつの たねが うまく めを だすと、
2010 たねを つくることが できるのでしょう。
2018 なにか よい ほうほうは ないかと いろいろ
2020 かわに うかべて はこんだり、 そりのように
2021 くさや すなの うえを すべらせたりしました。
2022 まるたが ごろごろと ころがって いくのを
2024 ひっくりかえったりしているうちに、おもしろい
2026 おもい ものを まるたの うえで うごかすと
2028 それなら つぎつぎと まるたを ならべていったら......
2029 ころの はつめいは、くるまへ おおきく ちかづきました。
2033 りょうがわを のこして、ものの おもさが
2036 すりへった まるたを みながら、もっと べんりな
2039 おもい にもつを のせた いたを ひくと、いたの
2040 したで まるたが ごろごろ まわって、ころを ひとつ
2041 ひとつ うごかさなくても、らくに はこぶことが
2043 まるたの ついた そりで ふべんだったのは、まるたの
2044 かいてんが そりに じかに つたわったことです。
2045 そこで、まんなかの ぶぶんを べつの ぼうに かえた
2047 すりへった まるたと にた かたちですが、くるまだけが
2048 まわるので とても ぐあいが よくなりました。
2049 ろばや うしに ひかれた くるまが みられるように
2051 みちとは よべないような わるい みちを
2052 どうぶつに ひかれて たびを した むかしの
2062 いたの くみあわせに かわっていったのです。
2063 あしが はやくて ちからの ある うまが
2064 ひとに つかわれるように なったのは、いまから
2066 くるまも うまの はやさに あうように だんだん
2068 いまから さんぜんごひゃくねんまえごろ、あたらしい
2069 くにづくりが いろいろな ところで はじまりました。
2070 そのため たたかいが ほうぼうで おこり、このとき
2071 せんじょうを かけまわったのが、にりんばしゃでした。
2073 はしれませんし、おもい にもつを はこべません。
2074 また、くるまが たくさん とおると みちは
2076 みちが よくなるに したがって、くるまも
2082 ばねの ついた くるまになって、どうろの
2084 くるまの みちとして いちばん じょうぶなのは
2086 せんろの うえを ばしゃが はしっている
2087 うちに、じょうききかんが はつめいされて
2088 うまの いらない ばしゃが はしるように
2091 ちからは ちいさいのですが、その ひとの
2092 ちからだけで、くるまを はやく はしらせることが
2094 たいやや、はぐるまの しくみを かんがえた
2098 まえに つけられた かまから じょうきが
2099 おくられて ぴすとんを あげたり さげたりして
2103 ものを はこんだり、はやく いけたりするのは
2106 はつめいで とても べんりに なりました。
2107 でんきの はつめいは のりものの すがたを
2109 たくさんの ひとを いちどに はこべるように
2111 ひとの せいかつには いろいろな ことが
2114 はしらなくても、やくにたつ のりものは ひつようです。
2115 おおむかしの たたかいから、くるまは はやく
2116 はしれるように かんがえられてきました。
2117 げんざいでは いちじかんに にひゃくきろも
2132 うごかない くるまに、すいしゃと ふうしゃが
2134 かわの みずや かぜの ちからで くるまを
2136 また、たかい ばしょに ある はたけに みずを
2143 ちいさな しゃべるで、ぼうやが すなを ほって います。
2144 しゃべるは ほるのに なくてはならない だいじな どうぐです。
2145 その しゃべるも かたい じめんを おおきく ほる ときには、
2146 こんな おおきな しゃべるを つかいます。
2147 ばっくほーは きかいの ちからを つかった おおきな どうぐです。
2148 むかし、ひとの せんぞは あつい ところの
2151 きに のぼっては、てを つかって くだものを とって いました。
2152 もりを でて、そうげんで くらすまでは.........
2153 そうげんで、ひとの せんぞは、けものの にくを とって
2155 はじめは しんだ けものの にくでしたが、
2156 やがて いきている けものを とるように なりました。
2159 やがて、にんげんは せぼねを まっすぐにして あるくようになると、
2161 にんげんは いしを けずって べんりな ないふを つくりだしたのです。
2162 にんげんが いろいろな ことを すれば するほど、
2163 ひとつの どうぐでは たりませんでした。
2164 つかいみちによって いろいろな どうぐを
2166 でも、どれも これも いしを けずった どうぐばかりでした。
2167 だんだん てさきが きように なった にんげんは、
2168 ちいさな どうぐも つくれるように なりました。
2169 けものの ほねや つのを こまかく けずって、
2172 にんげんにとって なくては ならない ものです。
2173 はじめは やまかじや かざんの ようがんから とって いましたが、
2174 やがて じぶんで つくりだすように なりました。
2181 きかいは どうぐと どうぐを くみあわせた
2182 ものです。ですから、ゆみと やは さいしょの きかいです。
2183 すばやい えものや、とおくに いる えものは、
2185 にんげんは、けものを おって くらす せいかつから、
2186 ひとところに すみついて こくもつを そだてて
2188 そのため、つちを ほったり、たがやしたりする どうぐや、
2189 みのった こくもつを かりとる どうぐが くふうされました。
2190 ひを つかう かまどの まわりの つちが かたく
2192 やがて つちを うつわの かたちに つくって
2196 ひとところで とれた こくもつは、ほかの ところで
2197 とれた ものと こうかんするように なりました。
2198 きを きりぬいて つくった まるきぶねは、
2199 その こうかんに とても べんりな どうぐでした。
2200 どうぐに するような かたい いしが みつけにくく なったころ、
2202 どうは ねつを くわえると やわらかく なりましたので、
2203 とても するどい ないふを つくることも できました。
2204 どうは にんげんの くらしを かえました。
2205 どうの ぶきを つかって、ちからの つよい
2206 ものが よわいものを したがえるように なり、
2208 おうは きゅうでんや はかを つくりましたが、
2209 そのための いしを はこぶのに くるまが つくりだされました。
2210 にんげんが すべての しごとをした じだいから、
2211 どうぶつが にんげんの かわりに はたらく じだいに なりました。
2212 そして このころ、どうよりも もっと つよい
2214 てつは、どうよりも とかしやすく、しかも つよかったので、
2215 たちまち せかいじゅうで つかわれるように なりました。
2216 うしを つかって てつの すきで とちを たがやすと、
2217 いままでの なんばいもの はたらきが できるように なりました。
2218 てつは くらしを べんりにも してくれましたが、
2219 たたかいに つかわれる ぶきをも しんぽさせました。
2221 かやくを つかって、ほそい あなから とびだす てつの たまは、
2222 とおく はなれた えものを たおします。
2223 てっぽうは てつが なかったら うまれなかった ぶきです。
2224 ぱんは こくもつの こなで つくります。
2225 こなを つくるには、こくもつを くだかなければなりません。
2226 すいしゃは みずさえ あれば いちにちじゅう うごきます。
2227 かぜの ふく ちほうでは ふうしゃも つかわれました。
2230 その とき、じょうきが すごい ちからを
2235 はつでんきを まわして でんきを つくります。
2236 でんきは わたしたちの せいかつに なくては
2239 てや いくつかの どうぐを つかって してきた
2243 にんげんの めには みえない ものを みたり、
2246 うちゅうへ きかいを とばせたり、にんげんの
2247 ちからを こえる はたらきが できるように なりました。
2248 くうきの ない ところまでも いける どうぐです。たまごが われて いぬが「こんにちは」して
2251 いぬが たまごから うまれるの みたこと
2253 いぬなどの けものは たまごでは うまれません。
2254 おかあさんの からだから あかちゃんで うまれます。
2255 そして おかあさんの おちちを のんで そだちます。
2256 でも、どうして けものは たまごで うまれないのでしょう。
2264 たまごが てきに はっけんされると どうでしょう。
2271 いきのこれば いいと いわしは おもって
2273 いもりは さんしょううおや かえるの しんせきです。
2274 おおむかし、さかなが りくに あがったころの
2277 みずの なかで くらしたりして います。
2278 いもりは たまごを みずくさにつけて うみます。
2279 てきに みつけられることが すくないので、
2281 いもりの なかまが りくに あがったまま、
2283 みずの ない ところで たまごを うみますので、
2284 みずの はいった からが つくように なりました。
2289 しかし、とかげに とても よく にて いる けものです。
2290 かものはしは からだの しくみは けものですが、
2292 そこで、けものの せんぞが とかげの なかまから
2295 けものは たまごでは うまれませんけれど、
2296 おかあさんの からだの なかには たまごが あるのです。
2297 たまごを そだてる えいようは おかあさんの
2299 おかあさんの からだの なかで そだつのは とても いいです。
2300 からだの なかですから、さむくても あかちゃんは そだちます。
2301 たまごのように ふみつぶされることも ありません。
2302 てきに おそわれても、おかあさんの からだの なかに いますから、
2304 らいおんに おそわれた れいようの おかあさんが
2309 いますが、じつは この なかで そだって いたのです。
2311 おかあさんの おなかの なかで おおきく なるのです。
2313 したで なめて しろい まくを とって あげます。
2315 その いっぴきを たいせつに そだてます。
2317 うまれると まもなく たちあがって あるきます。
2318 てきが おおいので すぐに にげられるように
2320 あかちゃんは、じぶんで たべものを とれるように なるまで、
2322 おちちには おおきく なるのに ひつような えいようが
2324 おちちだけで あかちゃんは おおきく なるのです。
2327 らいおんや とらのように、にくを たべる
2330 これは、えものを とるのに、おとうさんや
2331 おかあさんから いろいろの ことを まなばなければ
2332 いきて いけないので ながい じかんが ひつようなのです。
2335 かぞくで くらして、いろいろの ことを べんきょう します。
2336 だから、ひとのように おとなに なるのに
2338 たって あるいても、ひとは けものです。
2339 やはり、こどもは あかちゃんで うまれます。
2340 おなかの おおきく なった おかあさんを
2342 うまれた あかちゃんは おかあさんの おちちで そだちます。
2345 ひとは うまれてから じぶんで くらせるように なるには
2349 どうぶつが りくに あがり、ひとが あかちゃんを
2350 うむように なるまで かかった ねんすうは
2352 かんがるーは あかちゃんが まだ よわい うちに
2356 いえは ひとの すむ はこと いえます。
2357 わたしたちの いえには だいどころや いまや ふろばが あり、
2364 ほっきょくの えすきもーじんという ひとびとは
2366 こおりの いえの なかは とても あたたかいし、
2367 こおりは どこにでも あるので、えすきもーの
2368 ひとには べんりで たいせつな いえです。
2369 たいようが てりつける さばくの まちは、
2370 どろや つちで つくった いえが あります。
2373 ひかげに はいると とても すずしいのです。
2374 ですから、つちの いえは ひんやりとして いて、
2375 さばくの くらしに つごう よく できて います。
2376 すかんじなびあはんとうという ところは、
2377 とても もりが おおい ところで、そこでは
2378 たくさん ある きを つかって いえを つくります。
2379 こうして その とちに たくさん ある ざいりょうを
2380 つかって、いえは つくられて きました。
2381 これは あいるらんどの あらんとうという
2383 ここには きは あまり なく、いしが とても
2384 たくさん とれるので いえも へいも ぜんぶ
2386 かぜが つよい ところなので、いしの いえは
2388 いんどねしあには このような みずの うえの
2392 すずしいし、へびや けものも こないので
2394 あつい あつい あふりかの そうげんには、
2395 つちと くさしか ざいりょうが ありません。
2396 そこで、うしの ふんや どろを かためて、
2397 かべをつくり、くさを ほして やねを つくります。
2398 これは にっぽんの いなかの のうかです。
2399 かやのような くさで やねを ふいて、きや
2400 たけを つかって こんな りっぱな いえを つくりました。
2404 その ころは あめや あらしが くると、
2406 じっとして あめの とおりすぎるのを まったのです。
2407 やがて、にんげんの せんぞは ほかの さると わかれて、
2408 もりから でて、そうげんで くらし はじめました。
2409 そうげんには たべものが たくさん あるからです。
2410 そして、すみかには、かぜも あめも あたらない
2412 ほらあなは あめも かぜも ふせぐ ことが できますが、
2413 えものを おって くらすには ふべんです。
2414 えものが いなく なると、いる ところまで
2415 おって いかなければ ならないからです。
2416 そこで かんがえたのが この てんとです。
2417 けものの けがわを きの えだや ほねに かけ、
2419 もって あるくのに とても べんりです。
2420 やがて、なんまんねんか たち、にんげんは
2421 けものを おう ことを やめて、けものを
2425 けものが たべる くさが ある あいだ、
2428 ひるまは のんびりと うしを おったり、
2430 いままでの よるだけの くらしでは なく、
2431 ひるまでも てんとの なかで すごすように なりました。
2433 むぎの たねが とても おいしい ことに きが つき、
2434 しぜんに はえて いる ものを とる ことから、
2435 うえて そだてる ことを はじめました。
2436 この ことは、たちまち せかいじゅうに ひろがって、
2437 きまった ばしょに いっしょう すみつく
2439 その ひとたちの いえは、つちを まるく ほり、
2441 あじあの みなみの ほうから、むぎで なく、
2445 ためて おく そうこの つくりかたも つたわりました。
2446 この いえは なつ すずしく、ふゆ あたたかいので、
2448 いねは みんなが ちからを あわせて つくりました。
2453 あくせく はたらかず、ひるまも いえの なかで
2456 そこで、いえも、ひとへやでは せまいので、
2457 かぞくや けらいの へやは のきを つきだして
2458 ひさしと よばれる ところに つくられました。
2459 こうして、ひとへやの いえから、ふたへやや
2463 つごうが よい ことが わかり、いろいろと
2464 くふう されて つたわって いきました。
2465 やねも あめや ひょうや あられが ふると、
2466 かやや くさぶきでは たちまち しみとおるので、
2467 いろいろ くふうされ、かわらが つくられました。
2469 たくさん ならべて じょうぶで ながもち しました。
2470 にっぽんでは、おてらに はじめて つかわれたようです。
2471 たいせつな ほとけさまを まもるためです。
2473 いっしょに かべも いろいろ くふうされ、
2475 ねんどを ねって たいように ほして いたのが、
2476 ひで やくと じょうぶに なる ことが わかりました。
2477 かわらと れんがの くふうで、ほとんど どこにでも
2478 いえを たてる ことが できるように なりました。
2480 にっぽんより もっと まえに、ぎりしゃという くにでは、
2481 ふたへやから もっと たくさんの へやを もち、
2484 いまの わたしたちの いえの はじまりです。
2485 ぎりしゃに へやが たくさん ある いえが
2486 つくられるようになってから ごせんろっぴゃくねんぐらい
2487 たつと、よーろっぱには ちからを もった
2488 にんげんが ほうぼうに あらわれました。
2489 そして、じぶんの りょうどを まもるために、
2490 しろを きずいて たたかいを はじめました。
2491 そのため ここには たくさんの ひとが すみ、
2492 しろは たたかうための いえに なりました。
2493 せいかつに ひまが できた にんげんは、
2494 きゃんぷを する ことを かんがえました。
2495 この きゃんぷのために かんがえられたのが、
2498 とおい むかしの せんぞの すがたが しのばれます。
2499 むかしは たべるために うつりすんで いたのが、
2500 いまは せいかつを たのしむためと いえます。
2501 いまの しろみたいと いえるのが、だんちです。
2502 しろのように おおきくて、ひとつの たてものに
2504 でも、これは たたかうための いえでは ありません。
2505 ここでは たくさんの かぞくが それぞれ
2507 ですから、だんちは いえの あつまりと いえます。
2508 こうして いまも、たくさんの ひとが すこしも
2509 すみよい いえを おかねを かけずに つくろうと
2511 この いえは ひとつ ひとつを こうじょうで つくり、
2513 みた めも うつくしく、すみよい いえなのです。