1 *os_risc.txt* For Vim バージョン 7.2. Last change: 2008 Jun 28
4 VIMリファレンスマニュアル by Thomas Leonard
7 *riscos* *RISCOS* *RISC-OS*
8 このファイルにはRISC OS版のVimについての詳細が書かれている。
10 RISC OSへの移植は完全に新しい移植であり、古い`archi'への移植には基づいていな
13 1. ファイル配置場所 |riscos-locations|
14 2. ファイル名改変 |riscos-munging|
15 3. コマンドラインでの使用 |riscos-commandline|
16 4. GUIでの使用 |riscos-gui|
17 5. リモートでの使用(telnet) |riscos-remote|
18 6. テンポラリファイル |riscos-temp-files|
19 7. 割込み |riscos-interrupt|
20 8. メモリ使用量 |riscos-memory|
21 9. ファイルタイプ |riscos-filetypes|
22 10. シェル |riscos-shell|
23 11. 新リリースの移植 |riscos-porting|
25 何か間違いを発見した場合、emailで著者に連絡をもらえれば修正する。実際にはそれ
26 が間違いがなかったとしてもとりあえずemailをもらえれば、これが実際に動いている
29 Thomas Leonard <tal197@ecs.soton.ac.uk>
32 移植版サイト: http://www.ecs.soton.ac.uk/~tal197/
33 あるいは: http://www.soton.ac.uk/~tal197/
35 ==============================================================================
39 Vimの実行ファイルと共有リソースファイルは全てアプリケーションディレクトリ!Vim
42 ファイラにより!Vimを最初に確認した時に、コマンドライン版のVimを実行するための
43 エイリアスコマンド*viや*exが作成される(|riscos-commandline|参照)。
45 !Vim.Resourcesと!Vim.Resources2には標準的なVimディストリビューションに含まれる
46 ファイルが含まれている。しかしADFSで正しく動作するように少し変更をし、またウィ
47 ンドウテンプレートのような幾つかのファイルが追加されている。
49 ユーザの選択(訳注:設定のことだと思われる)は`Choices:*'から読み込まれ
50 `<Choices$Write>.*'に保存される。もしも新しい!Boot構造を利用しているならばこれ
51 らは既に設定されている。そうでない場合、Choices$Pathにユーザのコンフィギュレー
52 ションファイルを探すべきディレクトリのリストを設定する。Choices$Writeにはファ
53 イルを保存したい場所を設定する(これにより使用した検索パターンや印(mark)がセッ
56 ==============================================================================
60 デフォルトで全てのパス名の改変は無効になっているから、Vimは普通のRISC OSアプリ
61 ケーションのように振舞うだろう。`doc/html'というファイルを編集したいのならば、
62 現実には`*vi doc/html'とキー入力する。
66 - Cプロウグラムでincludeされたファイルを探す時、それらのファイルは常に改変され
68 NOTE: このコマンドを使用する時には正しいディレクトリ(例えば'c' や 'h'と言っ
69 たサブディレクトリ)に居ることを確認すること。
72 '$VIM/'で始まるパスは以下のように変更される:
74 $VIM/syntax/help.vim -> Vim:syntax.help
76 `.vim'で終わるファイル名は、拡張子が取り除かれ、スラッシュがピリオドに置き換
79 RISC OSでタグファイルやスクリプトファイルを動作させるためには修正する必要があ
82 ==============================================================================
86 コマンドラインでVimを使用するにはコマンド`*vi'を使用する(|Ex-mode|を使うには
89 オプションのリストを表示するには`*vi -h'とキー入力する。
91 ハイカラーモードでVimのコマンドライン版を使うとスクロールが非常に遅くなるかも
92 しれない。その場合は色数の少ないモードに変更するかGUI版を使用することを推奨す
95 また<Ctrl>を押しつづけるとさらに遅くなり、<Ctrl>と<Shift>を同時に押すと他のテ
96 キストベースのプログラムと同様に完全に止まってしまう。
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104 - 左のスクロールバーは正しく動作しない(右と下のには問題ない)。
105 - スクロールバーを表示しなかったとしてもスクロールの速度は増さない。
107 たとえアイコンが表示されていなかったとしても、ウィンドウの右下隅をドラッグする
108 ことでウィンドウのサイズを変更することができる。
110 引数--rowsと--columnsを使うことで、起動時のVimウィンドウのサイズを指定すること
113 *Vi -g --rows 20 --columns 80
115 クリップボードに対応しているので、テキストを選択して他のアプリケーション(こち
116 らもクリップボードに対応している必要がある)へ直接貼り付けることができる。
118 メニューをクリックすれば普通のRISC OSプログラムと同様にメニューが開く。クリッ
119 クするときにシフトを押した状態にしておけばクリップボードの内容が貼り付けられ
122 ウィンドウにファイルをドラッグした場合には現在のバッファ(カーソルのあるバッ
123 ファであり、ドラッグした場所ではない)をそのファイルで置き換える。
125 ファイルをドラッグする際に<Ctrl>を押した状態にしておけばそのファイルは新しい
126 Vimのウィンドウで開かれる(|:sp|参照)。
128 インサートモードで<Shift>を押した状態のままファイルをドラッグした際はファイル
132 < RISC OS標準の保存ダイアログを開く
137 フォントはシステムフォント、アウトラインフォント、ZapRedraw経由のシステムフォ
138 ント、ZapRedraw経由のZapフォントのうちから選択する:
141 < VDU(訳注: Video Display Unit)ドライバのシステムフォン
142 トを使用する。太字と斜体がサポートされる。
144 :set guifont=Corpus.Medium
145 < 与えられた名前のアウトラインフォントを使用する。どのよ
146 うなフォントでも使えるが、Corpusのように等幅でなければ
149 :set guifont=Corpus.Medium:w8:h12:b:i
150 < 上同様、しかし幅8、高さ12ポイントで太字かつ斜体。
151 幅か高さのどちらか一方しか与えられない場合には両方にそ
152 の値が使用される。どちらも指定しない場合は10ポイントが
155 John Kortinkのおかげで、VimはZapRedrawモジュールを使用できる。フォント名を'!'
156 で以下のように始めれば('!!'は2倍の高さ):
159 < ZapRedraw経由でシステムフォントを使用する。これにより
160 StrongARMプロセッサでは再描画が高速になるが、太字と斜
164 < 名前つき(VimFont$Pathのディレクトリにある)Zapフォント
165 を使用する。再描画の速度は'!!'と同じだが、見た目は良く
167 現在のところ"man+" と "script"だけが利用可能だが、
168 VimFont$Pathにある全てのZapフォントWを使用することがで
170 Vimはその名前のディレクトリから'0', 'B', 'I'そして'IB'
171 という名前のファイルを読み込もうとする。'0'(通常のスタ
172 イル)だけは必須である。現在のところリンクファイルには
175 ZapRedrawを使用している時には、編集バーがキャラクタの後ろではなく前に描画され
176 ることに注意。固有値0のスクリーンモードでも再描画は正しくされない。フォントに
177 コントロール文字が含まれる場合には、オプション'isprint'を変更することで表示さ
180 スクロールがあまりに遅すぎる場合には、オプション'scrolling' と 'ttyscroll'を実
183 とりわけStrongARMのユーザは: >
187 とするとハイカラーモードでのスクロールが速くなるだろう。
189 =============================================================================
193 termcapエントリーが埋め込まれてはいるが、Vimを使うのに利用しているリモート端末
194 用にコード追加したいのならtermcapファイルを編集することもできる。
196 インターネット経由でAcornを使用したことはないが、ループバック接続を使って
197 FreeTermウィンドウでVimを使うことはできた。
199 `*vi -T ansi'とすることで立派に動作するようだ。
201 ==============================================================================
205 Vimがクラッシュした際にはスワップとバックアップファイルが'directory'と 'bdir'
206 で設定されるディレクトリに作成されたままになる。デフォルトではスワップファイル
207 は<Wimp$ScrapDir>に(例えば!Scrapの中)置かれ、バックアップファイルは(オリジナル
208 ファイルが)保存されていたディレクトリに書かれる。Vimは次回そのファイルを編集し
209 ようとした時に、その内容を復帰しようと試みる。
211 スワップファイルのリストを見るには、<F12>を押してから`*vi -r'とキー入力する。
213 以前は違うディレクトリの同じ名前のファイルを編集しようとするとVimが警告を発し
216 しかしながら別々のVimでそれぞれ同じファイルを編集しようとした時の警告もまた表
217 示されない。だから更新日時が変更されているファイルを保存する時には注意を払うよ
220 ==============================================================================
224 ループしているマクロに割込んだり、それに近い状況の場合には、コマンドライン版で
225 はEscapeを押し続け、GUI版では<Ctrl-C>を押す。
227 ==============================================================================
231 RISC OS 3.5以降で動くVimは動的領域のメモリを使用する。それ以前のマシンでそれら
232 を使うことができる場合は!RunTxtとGVimのファイルを編集する必要がある。著者は安
233 全策を取っているので、これらのマシンでUnixLibがデフォルトでどのようにこれを行
236 動作時にメモリ割り当てを変更することができなくなるので、動的領域無しでは正しく
237 動作しない。故に`!Vim.GVim' と `!Vim.!RunTxt'を編集して最適な大きさを設定する
238 べきである。恐らく最低でも約1400Kは必要になる。
240 ==============================================================================
244 特定の形式のファイルに対してだけ実行されるように自動実行コマンド(autocommand)
245 を設定することができる。ファイル形式(filetype)の指定は&xxxのようにxxxにファイ
248 ファイル形式名は数値によって指定しなければならない(例: テキストなら&fff)。
250 バージョン5.3からシステムが変更になった。イベントの新しいシーケンスは:
252 - ファイルが読み込まれた。|'osfiletype'|にRISC OSのファイル形式が選択されてい
254 - Vim形式のファイルはファイル形式とパス名に基づき、|'filetype'|を設定しようと
256 - このオプションを設定することにより構文ファイルが読み込まれたりその他のアクシ
258 - ファイルを保存すると|'osfiletype'|のファイル形式が与えられる。
262 ファイルの種類 osfiletype filetype ~
263 Cコード'c.hellow' テキスト (&fff) C
264 LaTeX 文章 LaTeX (&2a8) TeX
265 Draw 文章 DrawFile (&aff) (変更されない)
267 ==============================================================================
271 - エクスクラメーションマーク('!')は多くのパス名に使用されていることから、直後
272 に空白文字がある時か、行末にあるときにだけ置換される。
274 - コマンドの前に'~'を全治すれば、あらゆる出力を表示されないようにできる。つま
275 りコマンド実行後に<Enter>を押す必要がなくなり、また画面が再描画されるのを回
276 避できることを意味している。 {GUI版専用}
278 ==============================================================================
280 11. RISC OSへ新リリースを移植する
284 - 最新のソースコード (www.vim.org参照)
285 - ランタイム環境ファイル (このファイルを含むヘルプ一式)
286 - extraアーカイブ (RISC OS用ファイルが含まれている)
287 - RISC OSのバイナリディストリビューション (可能ならば)
292 - raFSのディスクを作成しアーカイブをそこに置く。
294 - それからtarを展開する (*tar xELf 50 archive/tar を用いる)
299 - c, s, そしてhというディレクトリを作成する。
300 - 全てのヘッダファイルを`h'に置く \
301 - 全てのCファイルを`c'に置く | 同時に拡張子は削除する
302 - アセンブラファイル(`swis/s')を`s'に置く /
303 - `proto'にある全てのファイルを以下のように名前を替えて`h'に置く:
304 raFS::VimSrc.source.proto.file/pro
306 raFS::VimSrc.source.h.file_pro
307 - 下に示すように、ファイル`h.proto'と`c.termlib'内の単語を検索し置き換える:
311 - 必要なら簡単なMakefileを作成し`*make -k'を行なう。
312 Makefileでは`CC = gcc -DRISCOS -DUSE_GUI -O2 -x c'を使用する。
313 - バイナリディストリビューションの中にバイナリを!Vim.Vimという名前で保存する。
318 - !Vim.Resourcesの中身を新しいファイルで置き換える。存在しないファイルはコピー
320 - `doc'内の名前が`/txt'で終わらないファイルは、`tag'を除いて全て削除する。
321 - `doc'内のファイルの名前から拡張子を取り去る。
322 - `doc.tags'ファイルを編集する。第2カラムから拡張子を取り去る: >
323 :%s/^\(.[^\t]*\t.*\)\.txt\t/\1\t/
324 - 構文ファイルから拡張子を取る。それらをADFSファイルシステムの77エントリの制限
326 - `Vim:FileType'を`*.c.*'にマッチするように、`*/c'かそのように編集する。
328 - `Vim:Menu'を編集し、全てのキーをメニューから取り去る: >
331 vim:tw=78:ts=8:ft=help:norl: